【7】 UE5ぷちコンに参加した話-ここを見てほしいライティングの話-
↑の続き
ですが、正直今回のぷちコン参加作品に関しては、
ここだけ見てくれればいい!
です。
むしろここだけ見て!
これがやりたくて作った、まであるのでぜひご注目ください。
今回、長いですよw
はじめに(読み飛ばし可)
いつからか
人は光を見ているんだ
と思うようになったんです。
きっかけとか経緯はまたの機会に(あれば)書くとして、
そんな時ちょうど開設されたのがこちらのCineFrameチャンネルさんでした。
現役のシネマトグラファーの方が、映像のライティングについて教えてくださってます。
内容はなるほど!なことばかりで
その中で基本とされる
- Shooting from Shadow Side
- Upstage Key
- Motiveted Lighting
- Wide to Close Up
- Negative Fill
- Shaping Light & Background/Foreground
- Room Tone
- Contrast Ratio
を実践してみたく今回の作品に取り組みました。
各Shotのここを見て!
もうここからはおこだわりポイントです。
各Shotでどこをこだわったかを長ーく語らせていただきます。
Shot1
①光源(太陽)は奥側に設定し、光量などを少し抑えています。
少しfogを焚いて、風景全体の色味も少しオレンジ(茶)系で、色がパキっとしないようにしてみました。
②カメラはカミテからシモテにゆっくりと流しています。
建物全体を陰側からなめつつ、場面の空気感、子供たちの声と飛んでくるボールにスピードをつけて印象付けられればなと。
シーン2
全体を通して室内のシーンは
Shooting from ShadowsideとUpstageKeyを守りながら作っています。
①窓枠のShapingLight!
これは綺麗に出ましたね。
もちろん外明かりだけでは足りないのでSpotLightを置いてライティングの範囲や量、色味など調整して作っています。
②ランタンの明かりを見せつつMotivated Lightingを心掛けました。
ランタンの明かりだけだと、手前が暗くなりすぎるので、
RectLightを設置し、色味光量などを合わせ、Motivated Lightingしました。
床周り、室内が判別できるようになっているかと思います。
さらに、雷おじさんの頭上にもRectLightを置き、Backgroundのライティング立てて輪郭を出しています。
またカメラはT.Uさせてます。
この次のShotでヨリの画を作るために、Wide to CloseUpを心掛け、全体がみえる画作りを最初に入れるように意識しました。
室内に聞こえる子供たちの声とともに、暖炉の音を強調することで耳障り感も出したつもりです。
Shot3
①暖炉の明かりが当たっているようにMotivated Lightingしています。
暖炉の明かりは届いてないので、あたっているように見せるべく先ほどのRectLightを寄せてedgeがたつように調整しています。
②FillSideの陰を強くするべくNegativeFillを置いています。
おじさんの左側の陰影が少し強調されます。
ブログじゃわからないかな。。。
でも結構見た目違うんす。
Lumenとか反射の設定とかまだやりようがあった気もする。
要研究。
③カメラの動きと合わせてフォーカスを変えてます。
視線誘導的なところを気にしました。
おじさんが後ろを気にしつつ、「後ろで起こっていること」への印象付けですね。
④Shaping Lightで窓枠明かりを作ってます。
shot2のライティングと光源の向き的に矛盾が発生してますが、UpstageKeyを意識しつつ、あまり映りすぎない形で撮っています。
形は綺麗に出たので満足です。
Shot4
エフェクトとしてブラーをかけてます。
①NegativeFillを置いています。
カミテからのランタン明かりを防ぎつつ、窓の向こうを目立たせたかった。
おじさん背後からの明かりもやや抑えめ。
Shot5
雷雨のシーンですね。
カメラはFixで、雨風の動きに任せてます。
子供たちの悲鳴は遠ざかりながら次のshotにこぼしています。
Shot6
悩ましかったところです
①暖炉の明かりをMotivated Lightingしてます。
③のランタン明かりを強調することも考えましたが、オレンジ系の色味が目に付きすぎて、窓の外のライティングに目がいかないかと思いランタンはRoom Toneとして置いています。
②窓の方の明かりを強調すべく、Motivated Lightingしてます。
RectLightを色温度が破綻しないように調整しつつ弱めにおいてます。
子供の声が遠ざかるのを聞いて、おじさんは満足します。
Shot7
ライティングとしてはShot4と同様です。
窓の外に注目してもらえるようにしてます。
Shot8
ライティングとしてはShot1と同様です。
ただ、雨のShotでも入れてますが、画面奥でEasy Fogを使ってます。
やや動きにかけるかと思ったので、風を強めるか、Niagaraで木の葉軽く舞わせるかとか考えましたが、雨上がりのガスってる感じを出しつつ、動きを出せるのはFogかなと思って使わせていただきました。
Shot9
満足げなおじさん別アングルです。
①窓からの明かりをMotivated Lightingしてます。
外の明かりに淡く照らされて見えるように。
後ろの暖炉明かりと破綻しないようにMixed Color Temperatureを心掛けました。
おなじみRectLightで調整。
Shot10
ライティング的にはShot4,Shot7と同様ですね。
外の景色がしっかり見えるように。
おじさんの手アソビ、と思惑としては「天気をコントロールできるんですよ」の強調ですね。
Shot11
ライティングとしてはShot9と同様ですね。
満足げな顔が窓から照らされているように見せてます。
カメラ的にはShot3と同じく後ろの窓にフォーカスが移っていく流れです。
問題はここ。
本来であれば、ここでガラスが割れてボールが飛び込んでいくシーンを作りたかったのですが、試せど試せどうまくいかず。
やむなく、音とリアクションだけで見せる形に。
気分的にはこう↓
この話は次のブログで。
Shot12
①Shot3で見えていたShaping Lightをやや強調してます。
明るい部分と影の部分を少し明確にしたかった。
UpstageKeyからは外れますがForesideの明かりの中に見せたいボールを見せてます。
全体のトーンとしてオレンジ系が薄れないように、カミテ奥のランタン明かりはやや強めに。
カメラはT.Uで、動くボールに寄っていくイメージです。
おじさんびっくりしてる様はこれもうまくいかず手打ちでヌルっと。
ホントはガラス片とかばらまきたかった。。
Shot13
悩ましかったラストカット。
ここは窓の外よりも、驚きから怒りに変わるおじさんの表情にフォーカスしてます。
音と今までの流れで天気の様子は補完が利くかなと。
問題はライティング。
ランタンの色味をそのままあてると、オレンジ系統が強すぎて、肌の色としては不自然になってしまう気もしました。
色々考えたものの、怒りの顔が紅潮する感じが出せるし、今までのRoom Toneと破綻しない形にもなるしってことでランタンの色味は守りつつライティングしました。
もちろん、カミテ見えないところにNegativeFillを置いてます。
こだわった!
プロの人から見れば、全然なってないところとか、気持ち悪いところとかあるんだろうなと思います。
でも、今回ここはこだわった!と言えるくらいには考えてやれたので楽しかったし、これはこれで満足です。
だからマジでこのライティング部分だけでも見てほしいw
さて、次回大問題たちをまとめてこのぷちコンの話は終わりにしようと思います
さーて、次回のえけちぇんは~?
びちょびちょになったおじさん
割れないガラス
かえってこない首
の三本です。
おたのしみに~
じゃん!けん!ぽんっっっ!!!
うふふふふ~
<続く>